都内郊外に一戸建てが買えそうなほどの私財を、髪関連の商品に投じてきた綾小路さん。今までに使った金額をある程度正確にはじきだして尚、髪への執着をなくすことはありませんでした。心の葛藤はどのようなものだったのでしょうか?
現実を目の当たりにして…
ごく一般的な女性の収入だった綾小路さんですが、それだけ巨額のお金を髪に使ってきました。
現実を目の当たりにして、ビックリするやら呆れるやら。さすがにしばらくは落ち込み続け、「こんなにお金をかけたのに髪が増えないなら、もう一生薄毛なんだ」「どうせハゲていくのなら、あのお金をもっと遊びや好きなことに使うんだった」など、絶望と後悔の念が襲います。
無駄な投資で後悔ばかりが募る
いろんなことを我慢してまで投資したのに、すべて無駄だったと思った綾小路さん。
自分の頭に家一件分の価値があるのだろうか?と、無力感にさいなまれていきました。
さらには、すでに若くない年齢になり、今さら髪がフサフサになったからといって、モテる訳でも、チヤホヤされる訳でもないし、結婚もなんとなく諦めてるしと、後悔ばかり。
おばちゃんの髪が生えたからって、これからの人生、そんなに変わったりしないのではないかと思っていました。
それでも諦められない髪への執着
これまでに使った金額を目の当たりにして、後悔ばかりしていた綾小路さん。絶望や無力感にさいなまれ、落ち込む日々が続いても、髪を増やしたいという思いが消えることはなかったと言います。
長年、自問自答を繰り返し、いい加減に可能性のはっきりしない無駄とも思われる投資には終止符を打てばいいとわかっていても、なぜか辞められない沼。
「髪は女の命」という言葉から、すべてがはじまっていたのかもしれません。
もし髪が生えたとしても、これからの人生が大きく変わることはないだろうと諦めているのに、髪を増やしたい気持ちを諦められない心理は複雑なもののようですね。
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