近い未来、研究室の中でどんどん細胞の固まりから毛ができたら……。そんな夢のような技術が実現できる日も、理論上では可能な時代に来ています。しかしながら、まだ毛包の再生医療はヒトの細胞を使って実現されていません。今回は、毛包再生医療について詳しく学びましょう。
毛包再生医療とは?
毛包とは、毛を作り出す器官のことです。まさに毛の製造される毛包を自体を再生できれば、それを移植して毛が生えるようになるというもの。
この技術を利用できるとしたら、2つの意味に解釈できるというのです。
1つ目は完全に毛包を人工的に作り出すこと。一般的にはこの方法が毛包再生だと思われているようですね。
2つ目は男性型脱毛症などでミニチュア化してしまった毛を太くしてボリュームを出す方法。こちらの方がより現実的だと言われています。
再生医療はどんな薄毛に有効なの?
毛の再生医療はすごい技術ですが、どのような薄毛にも対応できるのでしょうか?
毛包は皮膚の下に隠れた小さな器官です。外傷や火傷などによって毛包の組織が傷つくと、毛が生えなくなりますよね。この場合は毛包再生医療が適応されるそうです。
一方で、円形脱毛症など毛包が壊れて脱毛するもの、甲状腺機能低下症などの内科的問題から脱毛するものなどは、再生医療でせっかく毛包を再生して移植しても、元々の原因が治らない限りまた毛包が破壊される可能性があるようです。
男性型脱毛症と再生医療
男性型脱毛症は男性ホルモンの影響によるもの。現在は効果の高い薬も開発されていますが、再生医療はどうでしょうか?
男性型脱毛症の場合、炎症やほかに原因となる病気の問題がないのであれば再生医療も視野に入れることができそうです。
現在有効な治療法のない女性型脱毛症などにも、再生医療は希望になることがあります。
再生医療といえど、万能ではないようですね。しかしながら、症状によってはかなり有効な治療法となり得ることもあるようです。未来の治療に期待が持てますね!
※薄毛の科学112-114