私たちが「毛髪」と呼んでいるのは「毛幹」、頭皮と呼んでいる部分に「毛根」があります。毛髪は組織としては死んでいるので、元気な髪を育てるには頭皮や毛根をしっかり健康に導くことが大切なのです。そのためにはどうしたらいいのでしょうか?
元気のよい髪を育てるには?
頭皮が大地だとすると、毛髪は森です。木々は根から水や栄養を吸って、太い幹や葉を茂らせるように、私たちの髪の毛も頭皮や毛根が健康でなければ育たないというのですね。
さて、毛根の末端には「毛球」という部分があり、さらにその端に「毛乳頭」があります。毛乳頭は頭皮の毛細血管から栄養を受け取り、毛母細胞に送って細胞分裂を繰り返すことで髪の毛が生まれるのです。
つまるところ、毛母細胞の働きが活発になれば、元気な髪が育つということになります。
同時に、毛乳頭に栄養を届ける毛細血管の健康も大切です。
頭皮と毛髪の関係
毛細血管はとても細くて繊細です。頭皮にはりめぐらされていますが、流れが悪いと毛乳頭に十分な栄養が届かなくなります。
毛細血管の流れがいい頭皮というのは、弾力があって柔らかく、ある程度厚みのある状態だそう。理想的な頭皮であれば、そこには元気な毛髪が育つという訳ですね!
森と大地に例えられるように、頭皮、毛細血管、毛乳頭、毛母細胞と、どれも欠けてはいけないのです。
やせた大地では木を失い、新たな芽も出てくることができません。
同じように、毛髪の元気をよみがえらせるためには、頭皮と毛髪の関係は切っても切れないものなのですね。
敵は活性酸素?
頭皮と毛髪、この関係にダメージを与えるのが活性酸素と言われています。
活性酸素は活きていれば必ず発生するものではありますが、人の身体を老化させ、病気になる原因にもなるそうです。
頭皮や毛髪は、人の身体の中でも老化しやすい組織。活性酸素の影響を受けやすいと言います。
もし薄毛が進行しているなら、活性酸素のダメージを疑った方がいいかもしれません。
活性酸素の影響を受けないようにするには、腸内細菌のはたらきをよくしましょう。腸内細菌は強い抗酸化作用を持っているそうで、活性酸素の影響を少なくしてくれると期待されています。
頭皮と毛髪の関係は、どこかだけが良くても改善されないのですね。活性酸素は薄毛の敵とも言えるようですから、腸内細菌を増やして良好な腸内環境をつくることが早道なのかもしれません。
※55歳のハゲた私が〜 P65-68