病院での事務職員などをして現在はそろばん塾を経営しているCさんは、薄毛の会である「光頭会」の会員でもあります。しかしそこでメンバーの劣等感のようなものについても感じると語ってくれました。
口とは裏腹にやっぱりハゲは恥ずかしい?
光頭会のみなさんは、とても明るくむしろハゲた頭を自慢しています。ところがCさんはやっぱり潜在意識の中にハゲへの劣等感があるのではないかと見ています。
例えば、年配の人たちの集まりに若い人たちが来るようなとき。その中に若い女性が混じっていたりすると、「あ、この人口では恥ずかしくないと言ってるけど、結構恥ずかしそうだな」と思うことがあるのだとか。やはり若い女性の目は気になるのでしょうか。
ハゲ自慢は劣等感の裏返し?
光頭会の人はみな自信満々で、明るいと思っていましたが、実はあの自信は劣等感の裏返しではないかと思ったりするとCさんは言います。
なぜかというと、お酒を飲む前から必要以上に陽気すぎるので、いつも疑問に感じるそうです。あえて明るくハゲの話をするのは、劣等感の裏返しではないかというのですね。人間の心は本当に複雑ですね。
誰の目が気になるのか?
Cさんにとって同僚であれば、女性でも男性でも薄毛を気にすることはないのだそう。しかし、第三者である人、例えば仕事でのお客さんだったり初対面の人だったりすると、薄毛が気になります。
それはなぜなのかというと、年齢よりも若く見られたい、カッコよく見られたいという意識が働くからではないかと言います。
まったくの他人で、次に会う可能性さえないような人の目が、1番気になるのは興味深いですね。やはり、人は第一印象が大切と言いますから、そこで「自分はこう見られたい」という意識が働くのかもしれません。
人間の心理というのは、ハゲの会に入会して普段ハゲ自慢をしているような方たちにとっても複雑なようです。やはり薄毛は老けて見られるというのが気になるのですね。
※ハゲを生きる P66-73