これまでインタビューしてきた方も若い頃から薄毛に悩んでいましたが、現役大学院生のMさんは、自分の容姿についてどのように考えているのでしょうか?若いうちから薄毛に気づいた人特有の悩みがあるようです。
背が低いより薄毛が気になる?
Mさんが見た目を気にするのは、やはり女性に対してだと言います。しかもMさんは、女性が思ったより男性の見た目を意識しておらず、男性より女性同士の目を気にしているということも把握しています。それにも関わらず、やはり女性の目が気になると言うのですね。
Mさんは脂性なので、髪を1日洗わないだけで脂っぽくなり臭いも出てくるそう。だから女性と会う日はきちんときれいにして行き、きれいにしておけば直毛だからサラサラでさわやかになるのだそうです。
Mさんは背が引くいことは隠しようがない、わざとらしくかかとの高い靴を履くのは逆に格好が悪いと思っています。髪のことより気になっていないようですね。
見た目より違う価値観
大学に入り、大学院に進むと、自分自身も周囲も価値観が変わっていったそうです。親しくなって彼自身の価値を認めてくれる女性が現れたり、見た目を気にすること自体にあまり価値がないという環境になってきました。
さらに交際をしている女性の存在が、より重要な要因だと言っています。それは、彼女が人の評価に容姿を持ち出すこと自体が良くないという考え方を持っている人で、Mさんも彼女との付き合いでそのような考え方をするようになったそうです。
外見のコンプレックスは、外見そのものから生じるより、それをめぐる人間関係によって形成されているのかもしれません。
からかわれたらどう対処する?
Mさんは塾の先生もやっていますが、生徒にからかわれることはあるそうです。ちょっと離れた場所で小さな声で「ハゲ」とつぶやいたりされたとか。面と向かって言われれば、ガツンと言ってやるつもりでいたけれども、このようなからかいには完全に無視を通したそうです。
これに対しては特に傷つくこともなく、生徒のからかいにのっちゃまずい気持ちもあったと言います。生徒の方でも自分の反応を試して楽しんでいるとわかっているから、傷つきはしなかったそうです。
薄毛で悩んでいても、周囲の環境が「容姿で人の価値を決めない」ものであれば、悩む人はいなくなるのかもしれませんね。
※「ハゲを生きる」P76-80