腸活という言葉も流行っていますが、腸が健康の上で重要な役割を果たしていることは広く知られるようになりました。実は腸は頭皮の健康にも深い関係があります。腸と免疫学の研究者でもある藤田紘一郎氏の『55歳のハゲた私が76歳でフサフサになった理由』から、腸と頭皮の関係を紹介します。
腸は生物最初の臓器
生物は初めて臓器を持ったのは、腸でした。腸だけで生きる「腔腸動物」という生物が登場し、消化や排泄だけでなく、呼吸、血衛循環といった働きや、思考さえも司っていたというのです。
腸はやがて機能に応じた新しい臓器をつくりだし、心臓や肝臓、肺、胃、腎臓といったものができました。やがて脳ができ、現在の生物の姿になったのです。
腸内細菌とは?
このように、すべての臓器の母である腸には腸内細菌がいます。腸に住む最近たちは、宿主の消化活動をサポートし、食べたものから必要な栄養素を取りだし、生命活動を支えています。腸内の不要物や有害物質の排出をしてくれているのも腸内細菌なのです。
その他にビタミン類を合成する働きもあり、髪が育つための栄養素も多く作り出しています。ですから、腸内細菌が元気に働いてくれなければ、たとえサプリメントで栄養を補っていたとしても、摂取効率が悪くなってしまうのです。
髪はもともと腸と同じ細胞?
脳はもとを正せば腸から作られた臓器です。現代のわたしたちの腸も、大脳に匹敵する数の神経細胞があると言われています。
原始生物は腸でものを考えていた通り、現代人の腸も指令を出しているのだそうです。
大きくなった人間の脳を守るため、髪で頭皮を覆っていると言われていますが、その髪も腸と同じ細胞から生まれています。腸の健康が髪を生み出す毛母細胞と連動しており、毛髪の健康と切っても切れない関係なのです。
髪の健康や薄毛が気になっているのであれば、腸の健康を見直してみましょう。
髪と腸、遠い関係に思える2つがこんなに密接な関係にあるのですね!腸の健康は頭皮や髪の健康に影響するので、ヘアケアばかりでなく腸内環境を整えることも考えておきましょう。
※55歳のハゲた私が〜 P62-65