薄毛のSさんが「ハゲで得したこと」とは?

1x1.trans 薄毛のSさんが「ハゲで得したこと」とは?

須長史生氏著『ハゲを生きる』には、著者が多くの薄毛の人にインタビューしています。実際に薄毛の人がどのようなことに悩んでいたのか、どのような経験をしたのか紹介していきます。今回は、ハゲで得したことについて。

Sさんが薄毛で損したこと

20代から薄くなり始め、24歳の時に結婚する際も、見合い写真では頭を黒く塗ったり、結婚式の写真もなでつけずにわざとボサボサにしたりして、とても気にしていました。

仕事である学校に行った時も、生徒たちに某カツラのCMソングを歌われてからかわれたという苦い経験も。そこから地元の集まりに行くのも億劫になり、25歳の時にはすでに坊主頭にしてしまいました。
若い頃からの薄毛は、周囲が思う以上に本人が辛い思いをしているものかもしれません。

Sさんが薄毛で得したこと

1x1.trans 薄毛のSさんが「ハゲで得したこと」とは?
反対に薄毛で得したことはありますか?と問われると、Sさんは「年配者に見られること」と答えています。
つまり、実際の年齢より上に見えるので、偉く見られたり、敬われたりするというのですね。

Sさんは実際に詩吟に行った時、当時50歳くらいでしたが、会長が勝手に70歳位に思い込んで「Sさん、Sさん」と年長者として扱ってくれたそうです。ところが、段々と正体がわかってくると「Sくん」に格下げになったとか。

年上に見られるのは安心感

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Sさんの場合、年上に見られるのはハゲるのが当たり前という認識からすると安心感であると言います。
しかしながら若い頃から薄毛で、実はこの人は40歳だとなると、お互いに非常に気まずくなります。ところが年配者にみられることで年不相応な薄毛による日常的な「きまりの悪さ」が和らぐというのですね。

Sさんは早くから薄毛であることに対して日常的に「きまりの悪さ」を感じていて、ちょっとした視線やからかいから自由になることに結びつくのであれば、年配者に見られることが安心感に繋がると言っているのでしょう。

Sさんへのインタビューは、普通に見れば「得したこと」に感じません。しかし薄毛の人にとって年長者に見えることは、薄毛から話題をそらせられる「得」なのかもしれませんね。

※ハゲを生きる P42-44

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