「抜け毛が多い」から「ハゲ」を自覚するまでの経緯とは?

1x1.trans 「抜け毛が多い」から「ハゲ」を自覚するまでの経緯とは?

ハゲた人に対するインタビューで特徴的なのが、自分がハゲであると自覚した時期を明確に覚えていることです。自分の顔は毎日鏡で見ているはずなのに、どうしてはっきりとその時のことを覚えているのでしょうか?そこにまつわる心理について考えてみましょう。

ハゲの自覚と心理的ショック

見合い写真の頭を黒く塗ったというSさんは、20歳で自覚、隣の同僚にハゲを指摘されたKさんは25歳で自覚……、というように、大抵の薄毛の人は「自分はハゲである」と自覚した時のことを鮮明に覚えているようです。
これを象徴的に表しているのが、次の文章。
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『……知人の結婚式でスピーチを終えて意気揚々と小用に立った私は、トイレの三面鏡に映る後頭部の薄さに気づいて慄然とした。さっき皆が笑っていたのはスピーチが受けたからではなく、この頭のせいだったのではないだろうかーーー。そう思うと急に席に戻るのが怖くなり、そのまま逃げ出したくなった』

このように、ハゲていることを自覚する“事件”のようなことがあり、ショックを受けるのですね。しかし不思議なのは、毎日お風呂に入り、鏡も見ているはず、そして大抵の人が抜け毛が多いなどには気づいている訳です。にも関わらず、ショックを受けてしまうのは何故なのでしょうか。

「薄いかも」から「ハゲ」へ

1x1.trans 「抜け毛が多い」から「ハゲ」を自覚するまでの経緯とは?
ほとんどの人が、若いうちから「自分の髪が薄い」ことに気がついてはいるのです。ところが「ハゲを自覚」した瞬間が存在し、数十年経っても忘れられない記憶となって残っています。
それは、抜け毛が徐々に進行しているものであり、どこからハゲていると認定しにくいからでしょう。

毎日見ている自分の頭髪、薄くなってきたという自覚はあっても、それをある時突然人から指摘されたり、偶然合わせ鏡や写真で現実を見せつけられた時、ショックを受けるようです。
この「ある日突然自覚する」というのが、心情を大きく揺さぶり、脱毛に気づいていても落ち込んだり、傷ついたりする原因となるのでしょうね。

自分はハゲなんだ!という明確な自覚は、自分で気づいても他人から指摘されても同じようにショックを受けることがわかりますね。薄毛とは、物理的な治療だけでなく、心理的なケアも必要なのかもしれませんね。

※ハゲを生きる P107-109

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