『ハゲラーの心理学 カツラーの経済学』の著者、綾小路まろんさんの薄毛人生を、この記事でもずっと紹介してきました。10代の頃からこれまで、長いハゲラー人生の中で東京23区内に自力で一軒家が買えたほど、髪対策にお金も労力も費やしてきた綾小路さんだからこそ、たどり着けた境地があります。
リミットを決めたら…
綾小路さんは、ある時計算をして「これは東京23区内に家が買えた」ほどのお金を費やしてきたことに気づきました。
そこで、髪を取り戻すための増毛プロジェクトのリミットを決めたのです。
思うように髪が生えることもなく、リミットまであと2年弱になった頃、これまでのハゲラー人生をさまざまな角度から振り返ったのだとか。
2年という時間は、髪を再生させるという意味ではわずかな時間。
懸命に髪を生やす努力はしながらも、タイムアップで髪がフサフサになっていなければ、その後は薄毛の人生を受け入れて、それ以降の生き方を変えなければならないと思ったのだそうです。
ハゲラーを受け入れる人生
リミットまであと2年を残し、ハゲラーであることを甘受し、ポジティブな思考に変えなくてはと思ったのには理由がありました。
それは、このままズルズルと見えないゴールに向かってお金を浪費していては、老後住むとこともなくて路頭に迷うかも……、という不安に駆られたからなのだとか。
そろそろ金銭的なことも現実と向かい合い、人生設計を考えなければいけないと思ったのだそうです。
それには、これまで何を犠牲にしてきたのか、何をガマンしてきたのか、その点から見つめ直してみたと言います。
ハゲラー人生はそこまで悲観する人生だった?
もし薄毛でなければ、当然今のような人生ではなかったでしょう。
しかし、そこまで悲観するような人生だったか?と考えたとき、「よかった」ことは何もなかったのでしょうか?
人生において最終的に何が「よかった」かはわかりません。
けれど、薄毛を悲観するだけの人生より、薄毛でも楽しめる「よかった」探しをすることが大切なのではないでしょうか。
薄毛の悩みは、その人にしかわからない苦痛が伴います。
開き直ったところで、どうにもならないことかもしれません。
それでも、薄毛の人生が少しでも明るく幸せであるように「よかった」探しをすることはとても良いことですね。
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