「髪は女の命です」というキャッチコピーは、誰もが耳にしたことがあるでしょう。この有名なコピーを、憎んでいる人がいることを想像できますか?女性で薄毛に悩んでいる綾小路さんは、長年このコピーを憎んできたと言います。その心理とはどのようなものでしょうか。
「髪は女の命」は憎いコピー
女性のヘアケアグッズや女性誌のヘア特集などに、よくキャッチコピーとして使われている「髪は女の命です」という言葉。
実際に薄毛の女性がどのような気持ちで聞いているのか、普通の人は考えたこともないでしょう。
20年近く薄毛に悩む綾小路さんは、このコピーを憎んでいたと言います。それは、髪が女の命なら、薄毛の女性は命も終わりってこと?と受け取ってしまったから。
知らず知らず、傷ついている人がいるのですね。
もし男だったら……
「髪は女の命」に表されているように、綾小路さんも「もしも自分が男だったら、こんなに髪のためにお金も何もかもつぎ込んだりしなかった」と振り返っています。
つまり、女性の薄毛に対する偏見と現状に苦しんでいる上に、女性なら誰でも「美しくありたい」と思う心理が働くからです。
コピーを憎みつつも「悔しいけど本当」と思うのは、女性の美しさは髪の美しさにもあるという、認めたくない事実があると言うのです。
もちろん、男性であっても髪が命の人はいるでしょうが、女性の髪ほど深刻ではないかもしれませんね。
宝くじに当たったら何がしたい?
何でも願いが叶うなら、もしも宝くじが当たったら、一般の人は「家が欲しい」「世界一周したい」「世界一の美人になりたい」などと答えるでしょう。
しかし、綾小路さんは「髪の毛をキレイでふさふさに増やして好きな髪型を楽しめるようにして欲しい」と願うと言っています。
髪が普通にある人には、信じがたい願いかもしれませんね。でも、彼女は、お金がたくさんあって高級ブランドで身を包み、宝石で着飾っても、ハゲている自分では心から楽しむことができないと思ったのです。
あまりにコンプレックスが強すぎて、綾小路さんは壮大な「夢」や「願い」を語る時でさえ、ポジティブに考えることができなくなっていました。それほど、薄毛の悩みは深刻だったのです。
※ハゲラーの心理〜 P30-34