自毛植毛は田植えっぽい?自毛植毛の手順【その②】

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さて、田植えに似た「自毛植毛」、その後はどのような経緯をたどって、無事新たな場所に定着してくれるのでしょうか?順を追ってご説明していきましょう。

ドナー(苗)を育てる

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意外ですが、採取したドナーはすぐに移植する訳ではありません。ストリップ法で帯状に採取したドナーは、毛包単位に株分けされます。

ここで重要なのは、毛包単位のこと。髪の毛は1本ずつバラバラに生えているのではなく、2〜3本がまとめて生えています。全部ではないのですが、この2〜3本のまとまりを「毛包単位」と呼びます。

よく手術で「何本植えた」と表現しますが、この髪の毛の本数と毛包の数は、当然ながら一致しません。2本毛、3本毛でも毛包は1つなので、例えば1本毛が多い人は、毛の数は同じでも毛包の数が多いことになりますね。

この単位で、非常に微細で熟練の技術が必要な工程を経て、毛包単位に株分けされるのです。温度管理をしながら手早い作業が求められる繊細な技術なのですね!

いよいよ田植え(植毛)

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植毛の方法も、熟練の医師によってやり方が色々あるようです。ですが、大まかに3種類あると思ってください。

一つ目にマイクロブレード(極小のメス)や植毛針で植毛したい部分に穴を開ける方法。準備した株と同じ数の穴を開け、慎重に植えていきます。
二つ目に、植毛器を用いた方法で、1つ目の方法が同時にできます。
三つ目は「毛包単位採取法」の延長線で、くり抜いたドナーをそのまま植え込む方法です。採取と植え込み作業がそのままできるので、時間短縮が可能となります。

植えた後はどうなる?

植毛の場合、植える組織が非常に小さいため、縫うことはしません。すぐにキズが塞がるための反応が起こり、簡単に抜け落ちることはないそうです。ただし、移植部分をこすったり、ひっかいてしまってはせっかく植えた毛包は取れてしまいますので、そっとしておきましょう。

一度接着した毛包は、3日ほどで周囲の頭皮から栄養が入り、微少な血管の再生がはじまるそうです。1週間から10日でかなりの強度まで生着します。つまり、一度切り離された毛包が、再び自分の身体の一部になったのですね。

しかし、移植後生着した毛は、一度脱落するそうです。びっくりしてしまいますが、毛包さえ残っていれば、数ヶ月後にはまた次の成長期に入り、新しい毛を生産してくれます。正しい施術であれば、90%以上の毛が生着するというので、約1年後には立派な自毛植毛が完成する、という訳なのです。

大切に大切に、頭皮も毛包も育てていくのですね!

自分の毛で、自然にまた毛が生えるなんて、夢のようですね!

自毛植毛は田植えっぽい?自毛植毛の手順【その①】はこちら

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