毛がどこまでも伸びないのは何故?毛周期のメカニズム

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髪の毛以外の毛は、どこまでも長く伸びることはありません。また、動物の毛も、どこまでも伸び続ける毛もあれば、季節で生え変わったりもします。今回は、この謎に迫ってみましょう。

毛にも成長の周期があった!

まつげや腕や足の体毛などは、ある程度の長さまでしか伸びません。どこまでの伸びるように見える髪の毛でさえ、ある程度の長さで自然に抜け落ち、生え変わっていることをご存知でしょうか?実はこれ、「毛周期」という成長の進行に伴っておこる素晴らしい工夫なのです。

毛周期は、何のためにある?

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動物の夏毛、冬毛はよく知られていますが、この季節による体毛の変化は「プロラクチン」とよばれるホルモンの体内レベルが変化することでおこると考えられています。
では、人間の毛周期はなぜあるのでしょう?これは、毛の長さを一定にするためだと言われており、この毛周期によって、毛の長さを調整しているのですね。

毛周期とは?

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毛周期は、大きく見ると「成長期」「退行期」「休止期」の時期に分けられます。これらの特徴を、個別に見ていきましょう。

「成長期」

萎縮していた毛包が成長をはじめ、毛母細胞が形成または再形成され、毛が伸び始める。成長期の長さは毛の種類によって違うが、ヒトの頭髪では3~7年とされる。

「退行期」

成長期の終わりに、何らかの信号が出され、毛包が休止期に入る準備をする。色素細胞がメラニンの合成をやめ、細胞質がやせ細っていき、毛母細胞の細胞分裂が衰え、毛母上部の細胞が角化する。期間は2~3週間。

「休止期」

しばらく毛包にとどまっても、自然に抜け落ちていく。期間は2~3ヶ月。

これにより、抜け毛が正常か異常か判断できるようになります。成長期をしっかり終えた毛髪は、抜け毛の末端がまるく、こん棒状だからです。

逆に、抜け毛の先がギザギザだったり、細長くなっていたりしたら、まだ成長期だった毛髪が抜けていると判断されます。また、休止期の毛が多いほど、毛の量が少なくなります。

毛周期について知っておくと、自分の抜け毛が正常かどうか?見分けがつくようになるのですね!抜け毛が心配なら、毛の先端をチェックしてみましょう!

※参考文献 毛髪を科学する 松崎 貴著

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