毛髪はどんな性質をしているの?物理的な特徴【PART2】

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前回に引き続き、毛髪の物理的な特徴をご紹介していきます。

毛を物理的な観点から観察すると、どんな特徴があるのでしょうか?それを知ることで、髪の毛が傷んでいるか、手入れの仕方などが見えてきます。

では、前回に引き続き、ご紹介していきましょう。

髪の毛の伸び

抜け毛を引っ張ってみたら、伸びたという経験がありませんか?

これは、髪の毛がバネのようならせん状の構造をしていることから、引っ張ると伸びる性質があります。伸びきってしまうとプチッと切れてしまいますが、結構伸びます。
10%程度伸ばした時は完全に元の長さに戻りますが、20%以上伸ばすと元には戻らなくなります。

物理的にはコールドパーマの第一液であるチオグリコール酸液の水溶液に浸して伸ばすと、髪は約2倍に伸びますが、もちろん毛は細くなりますし、傷みます。

毛髪の吸湿性

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毛は皮膚の一部であるとお話ししましたが、皮膚の角質や爪と同じケラチンというタンパク質からできています。

つまり、ある程度水分がないと丈夫さを保つことができないのです。かといって、髪の毛はどれだけでも水分を吸収することはなく、実験によるとどんな状況下でも35%が限界というデータがあります。

健常な髪は11〜13%の吸水率と言われていますが、温度や湿度による乾燥・吸湿の差はかなり激しくなります。特に猫っ毛の人は、雨の日と快晴の日では、髪の状態がかなり変わると言えるでしょう。

毛髪の帯電性

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子どもの頃、下敷きを頭にこすりつけて引き上げると、髪の毛がくっついて逆立つという遊びをした経験がある人は多いでしょう。
また、冬にセーターを脱ぐ時やブラッシングをすると、パチパチという音がすることもあります。

これは、静電気のせいであることはご存知の通りですが、以前にウワサされたような薄毛の原因との直接の関係性は確かめられていません。

ただ、乾燥や静電気が髪の健康にいいとは言いがたいので、気になるほど静電気がひどいようなら、身体が帯電しないような対策をした方が良いでしょう。ミネラルウォーターを飲んだり、ジャンクフードを避けて健康的な食生活を心がけると良いようです。

いかがでしたか?毛髪を物理的に見てみると、面白い特徴もありますね!髪の健康とも直結していますので、特徴をよく知り、お手入れに活かせるといいと思います。
いずれにしても、個人差が大きいので、ご自分の髪の毛の特徴をよく観察してみましょう。

※参考資料「毛髪の科学と診断」

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